4日、2011年のスーパーGT500クラス参戦体制を明らかにしたホンダ。昨年デビューを果たしたHSV-010 GTは初年度でタイトルを獲得するなど素晴らしい活躍をみせたが、2011年仕様はさらにターンインをシャープにするための改良が施されているという。
すでに週刊オートスポーツでもお届けしているとおり、2011年仕様のHSV-010 GTはフロントフェンダー後方、マシンのサイド部分にラジエターが配置されるなど大きな改良が施されている様子。4日、ホンダのモータースポーツ体制発表会で、瀧敬之介ホンダGTプロジェクトリーダーは、2010年仕様のHSV-010 GTについて「初めてのFRでしたが、安定性が非常に高く、狙い通りの成績を残すことができた」と評価した。
しかし、瀧プロジェクトリーダーは、「この中(ステージに居合わせた10人のホンダGTドライバーたち)の数名から、『ターンインがもう少しシャープになるといいんだよな……』とつぶやいているドライバーが何人かいたんです(笑)。チャンピオンマシンですし、狙い通りにできているので、このままでもいいかな……と思いましたが、やはりチャレンジしたいということになった」と2011年型に向けた改良のポイントを語ってくれた。
こうしてできあがった2011年型HSV-010 GTは、ラジエターの位置を左右に分け、さらにボディワークにも改良が加えられている。この日展示されていたマシンにも、フロントフェンダー後方はこれまで見たことがないボディワークが施されていた。
すでにテストで走行している2011年型だが、ディフェンディングチャンピオンの小暮卓史は、「僕はフロントの回頭性が高いマシンを好むので、HSV-010はポテンシャルはありますが、NSXと比べてマイルドになったところがあり、そこが引っかかっていました。そこを栃木研究所とも話をして、形にしてもらった。実際に乗ってみて、思惑通り初期回頭性が良くなって、狙ったラインに乗せられるようになりました」と手応えを語る。
「これで今年もチャンピオンを獲得していきたい。ただ、まだまだ完全なでは走らせていないので、開幕までにどう仕上げていくかというところだと思います」と瀧プロジェクトリーダー。2011年仕様のコーナリングはどれほどのものだろうか? 開幕に向け期待が高まるところだ。
